XYZAX Opt-BLISK
独自の測定パス生成技術と、XYZ 軸および回転プローブの4軸同期制御により、ブレードとブレードの重なる狭い部分が存在するブリスクにおいても、感度を維持する最適な測定パスで高速スキャニング測定を可能にします。
非接触ブリスク測定専用機 XYZAX Opt-BLISKの誕生
航空機エンジンの構成部品であるローターディスクとブレードを一体化した「ブリスク」の測定需要が高まっています。ブリスクが一体化構造となったことで、部品点数や、部材の軽量化の利点はありますが、その複雑な構造から、求められる「測る」技術も高度化しています。ブリスクの測定には、ブレードとブレードが重なる細部に入り込めるセンサやスタイラスが不可欠となり、これまでその役割を担ってきたのが接触式センサです。接触式センサには多種多様なスタイラスを取り付けることができ、フレキシブルな測定が可能な反面、測定圧や測定摩擦によるスタイラスの撓みや、ブレードエッジ部分の鋭い形状から測定速度を考慮する必要があり、測定時間の効率化が大きな課題でした。そこで開発されたのが非接触ブリスク専用測定機 XYZAX Opt-BLISKです。
高速・高加速による測定時間の効率化
XYZAX Opt-BLISKは東京精密の三次元座標測定機と非接触高精度回転プローブの開発で培われた技術を結集させ作り上げた、ブリスク専用測定機です。非接触測定は、測定圧やスタイラス撓みの影響がなく測定速度を向上させやすい反面、流体力学に基づき設計されたブリスクブレード部分の自由曲面形状に対して垂直に測定光を当て、感度を維持する必要があります。XYZAX Opt-BLISKは独自の測定パス生成技術と、XYZ軸および回転プローブの4軸同期制御により、ブレードとブレードの重なる狭い部分が存在するブリスクにおいても、感度を維持する最適な測定パスで高速スキャニング測定を可能にします。高加速を実現した三次元座標測定機 XYZAX AXCELと、非接触高精度回転プローブを組み合わせることで、従来の接触式センサ測定と比較して、約60%の測定時間短縮を実現しました。
非接触高精度回転プローブ搭載によりフレキシブルかつスピーディーな測定を実現
Opt-BLISKは、ACCRETECHが培ってきた非接触変位センサー技術を三次元座標測定用ブローブとして応用し、搭載しています。ブローブはブレードの狭い間隙に入り込むことができ、測定光をワーク表面に対して法線方向に当てながら形状を測定します。プローブ先端は360°回転することが可能です。この回転機構と、三次元座標測定機各軸の計4軸を同期制御することで、ブレードのエッジ部分に対しても、測定光の方向を最適化し、フレキシブルかつスピーディーに感度を保った測定を実現します。