特長
世界最高レベルの超高精度
半径方向回転精度 (0.01+3H/10000) μm
軸方向回転精度 (0.02+3R/10000) μm
新開発の駆動・ガイド方式(特許出願中)
RONDCOM CREST は、コラムのZ 軸および駆動部のR 軸に東京精密の伝統と技術の粋を結集した新開発の機構を搭載しています。
駆動方式には、当社の表面粗さ・輪郭形状測定機で長年定評のある非接触・低振動リニアモータ駆動技術と、新たに開発した独自の位置決め機構を組み合わせた新方式を採用。また、ガイド方式は三次元座標測定機で長年培い、RONDCOM 60シリーズへ応用してきたエアベアリングによる非接触支持技術を継承し、エアベアリングをRONDCOM CREST 専用の低振動仕様にアップグレードした新開発の機構です。
これらの駆動・ガイド方式を組み合わせることにより、回転精度や各軸の位置決め精度・真直度が格段に向上し、リファレンスマシンに相応しい世界最高クラスの超高精度を実現しました。また、駆動・ガイド方式ともに非接触構造のため、ガイド部の摩耗が生じず、長期にわたり安定した高精度を発揮します。
真円度測定と表面粗さの自動切り替え測定を実現する、新開発の測定力コントロール検出器を搭載
RONDCOM CREST には、新開発の測定力コントロール検出器を搭載しています。
従来の検出器では、前面のツマミを介して測定方向や測定力、フロント/オーバートラベルを手動で調整する必要がありましたが、測定力コントロール検出器ではこれらをソフトウェア上で自動調整することができます。
この測定方向・測定力の自動調整機能により、粗さ測定オプションやT字スタイラスとの併用による真円度/ 表面粗さの自動切り換え測定を実現しました。真円度と表面粗さの両方を評価しなければならないワークでも、従来のように検出器やスタイラスを交換する手間がありません。
また、フロントトラベルを指定(スタイラスの落ち込み量を制限)することで、切り欠きのあるワークでも、スタイラスが切り欠きに落ち込むことで生じる切り欠き側壁への衝突を防ぎ、スタイラスや検出器を破損させることなく測定を行えます。
さらに、±1 mm の測定範囲内でスタイラス先端の位置を制御することができます(リトラクト)。
アプローチの際にスタイラスのシャフト部がワークに干渉するおそれのある極小穴の内面を測定する場合でも、リトラクトしてスタイラスを真下に向けた状態で穴*に差し入れて測定箇所でリトラクトを解除することで、ワークに干渉することなく測定箇所へのスムーズなアプローチが可能です。
RONDCOM CREST だけの超高精度直径測定。従来機を遥かに凌駕する“繰返し精度 0.3 μm”
RONDCOM CRESTが超高精度を発揮するのは、真円度や円筒度の測定だけではありません。
RONDCOM NEXシリーズで実績のある対向直径測定機能を搭載しており、温度変化による誤差や母線ズレによる誤差をキャンセルした高精度な直径測定を行うことができます。
さらに、 RONDCOM CREST は対向直径測定の有効性を格段に高める新開発機構「自動母線調整機構」を搭載しています。アライメント終了後にワークを前後方向(母線調整軸方向)に測定し、母線位置を検出します。その後、検出した母線位置までスタイラスの先端が自動的に移動します。
より正確な母線位置で直径測定を行えるため、対向直径測定機能による母線ズレ誤差キャンセルの効果を高め、極めて高精度な直径測定を実現しています。