使い勝手の良い三次元座標測定機で検査工数を短縮
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精密切削加工の技術を活かして試作品の製造を手がける株式会社誠武様に、製品導入のきっかけや印象について伺いました。
株式会社誠武について
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事業内容、社風、強みについて教えてください。
1986年12月に創業して、ちょうど37年目を迎えます。当初は樹脂の精密切削加工を中心に事業を拡大し、今は樹脂の切削だけでなく、金属の切削、金型などの製作から樹脂部品の製造など、試作品の製造全般に対応しています。
社風としては、経営層と現場部門の協力体制が強いのかなと、外部の方からお伺いして感じるところがあります。設備導入にしましても、現場は、こういうことをやっていきたいという経営層の考えのもと、選定しています。製造・検査と現場が一体となってやっているところは、ある意味当社の強みだと思っています。
御社は設備とともに、人財を大切にされている印象がありますが。
どの企業も考えているとは思いますが、人財は採用・育成共に難しい時代に入っていると思います。弊社には熟練した技術者が何人かいますが、熟練した技術者に育てるのは大変なところもあります。高精度の工作機械を導入したのは、従来熟練技術者の腕に頼っていた部分を置き換えて、人手不足の中でもしっかりとモノづくりの体制を整えるためでもあります。精密測定機器についても、自動化につながるような測定機やX線CT装置のように、誰がやっても同じようなやり方でできる環境で、良い結果をあげてもらう、そういった体制を整えていきたいと考えています。
製品採用のきっかけ
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測定機器採用の決め手は何でしたか?
まず、測定機そのものの機能、サイズに惹かれました。O-DETECTはオーバービューカメラで測定物全体を映し、メインのカメラで測定部位を映すという点で、機能性に優れていました。METROTOM1は、機器のサイズ感が当社で製造しているものと合い、X線CT装置でありながら工業計測ができるという機能面がこちらのニーズとぴったりハマりました。
また、他社と比較したときに、東京精密の営業の方には親身に丁寧に、かつ迅速に対応いただいたということもありますね。こちらの測定ニーズを汲み取った測定機の提案もしていただけましたし、導入に際してものづくり補助金を申請した測定機もあったのですが、申請期限までの限られた時間の中で、見積りや社内決裁を取るにあたってのサポートなど、すぐに動いていただけたのが非常に大きかったです。
製品導入後の感想
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O-DETECT、METROTOM1を導入されてみていかがでしょうか。
O-DETECTについては現状、三次元座標測定機で測りにくいような微細形状を測定するのに使用しています。三次元座標測定機で測定した箇所とO-DETECTで測定した箇所が混在するのですが、数値が三次元で測ったものと合わせても狂わず、使い勝手の良さを実感しています。また、以前使用していたマニュアルの画像測定機からCNC機に変わったことでも検査工数が短縮できました。METROTOM1に関しては、現在使用しながら理解を深めているところです。
計測機器、東京精密に期待すること
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今後当社に期待することはありますか。
導入に当たってのサポート、使い始めてからの質問など、きめ細かなサポートを引き続きよろしくお願いいたします。
今後、計測機器に期待されることは何でしょうか。
6、7年ほど前にX線CT装置の導入を検討したときには、「測定機はお金を生まない」という声がちらほら出ていました。しかし、製品に対しての品質保証に受託加工と同じようなサービスのニーズは確実に存在していると、今、私たちは思います。X線CT装置は、そういったニーズをお持ちの方に対して、受託測定サービスを提供することで、見返りをいただくことのできる装置ではないかという期待値があります。ぜひ東京精密さんとお互いに協力し合って、そういったニーズに応えていきたいというのが、一つの目標としてあります。
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株式会社誠武
取締役
浅尾 大介 様
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株式会社誠武
製造部
品質保証課リーダー
大久保 悟志 様
株式会社誠武
1986年に株式会社誠武工業設立、樹脂の精密切削加工を開始。1933年に株式会社誠武へ社名変更。切削、金型、成形などで試作品を製造する「モノづくり」の企業。
お取引先は映像機器、プリンタ、複写機をはじめとする事務機器メーカー様から、自動車・アミューズメント・食品機械メーカー様など多岐にわたる。
※ 2023年10月時点の記事です。
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