化学物質管理

東京精密グループは、使用および部材に含有する化学物質について、国内と輸出先地域の法令を遵守するのはもちろんのこと、法規制外の化学物質に対しても自主基準に基づく管理を行うことで、環境および人への影響が最小限になるよう取り組んでいます。

エコファクトリ

自主基準に基づく化学物質管理

環境を汚染する可能性のある物質を社内規程で定め、該当する物質を取り扱う場合は、環境管理責任者に全て届け出ることとしています。物質ごとの取扱量、保管場所、最大保管量などを把握するとともに、SDS*および緊急対策用具を備え、緊急事態を想定した訓練を定期的に実施しているほか、有機溶剤などの有害化学物質の無害または低害化の代替を進めています。2022年度は、目標化学物質削減品目数10に対して45品目を削減しました。
また、工業用薬品の購入を検討する際には、含有成分中の環境汚染物質(有機溶剤、特定化学物質、危険物など)の有無を確認する化学物質リスクアセスメントを実施しています。2022年度は、76件の新規採用および既存使用の見直しによる化学物質リスクアセスメントを実施しました。

2022年度の計画と実績

テーマ 計画 実績
化学物質の削減 10品目 45品目

*SDS(安全データシート)

化学物質を提供する際に、その危険性・有害性、保管や廃棄法などの取り扱いに関する情報を記載したもの

特定化学物質管理(PRTR)

PRTR法、有機則、毒劇物法に基づく化学物質の使用量削減、代替を推進しています。当社が取り扱う化学物質のうち、PRTR*法特定物質の基準量を超えている2物質および東京都の環境確保条例で定められた適正管理化学物質5物質の届出を提出しています。

*PRTR(化学物質排出移動量届出制度)

有害性のある化学物質の発生源や、環境中への排出量を把握・集計し、公表する仕組み

PRTR法対象物質排出量

(単位:t)

  2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
大気排出量 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
水域排出量 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
廃棄物移動量 8.3 11.2 9.4 11.1 11.0

対象範囲:八王子工場、土浦工場

製品含有化学物質管理

当社では、サプライヤに対し調達部材に含有される化学物質の厳格な管理と報告をお願いする説明会を行い、これまでに400社を超えるサプライヤが参加しました。また、クラウド・システムを使いRoHS指令、REACH規則などに対するサプライヤへの調査を実施しています。

RoHS指令などへの対応

計測社製品は、RoHS指令の6物質および2021年より追加された4種のフタル酸について調査を実施し、100%適合品を出荷しています。半導体社製品は、大型据付型産業機器としてRoHS指令適用除外となっていますが、2018年度にRoHS分析室を設置し、調達部材に含有される化学物質の分析を行っています。
2020年7月からは、POPs規則で追加されたPFOA*¹規制に加え、TSCA-PBT*²規制に対しても全製品が対応しており、同規制が施行されている地域へは100%適合品を出荷しています。

*¹ PFOA(ペルフルオロオクタン酸)

有機フッ素化合物の一種で、発がん性が指摘されている

*² TSCA-PBT

米国の有害物質規制法(TSCA)が定める難分解性、高蓄積性、毒性を有する物質




各課題への取り組み